2017年01月16日

ルーヴェン通信(No.29)

11都市目はベルギーの首都ブリュッセル。電車で30分もかからないのですが、街に降り立ったのは今回が初めてです。ベルギー議会等は後日見学することにし、今日はベルギー王立美術館をじっくり見学してきました。ところで、ブリュッセルの公用語はフラマン語(オランダ語)とフランス語ということになっていますが、聞こえてくるのはフランス語ばかりです。街並みもフランス風です。話には聞いていたのですが、想像以上でした。事実上のフランス語圏になっている首都がフランドル地方にある以上、「ベルギー分裂」はまずありえないのでしょう。

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2017年01月11日

松尾隆佑 2016

松尾隆佑「影響を受ける者が決定せよ──ステークホルダー・デモクラシーの規範的正当化」、『年報政治学2016-II 政党研究のフロンティア』(木鐸社、2016年)、356-375頁。

デモクラシーの規範的基礎を考察した論文。<なぜデモクラシーが望ましいのか>については、政治学者のあいでも見解の一致をみてはいない。それどころか、多くの政治学者はデモクラシーを所与とし、その規範的基礎を突き詰めて考えてはいない。そうしたなか、著者は「被影響利害原理」に基づくデモクラシー、特に「グローバル・ステークホルダー・デモクラシー」にたいする三つの批判を検討しつつ、「被影響利害原理」に基づくデモクラシーの規範的正当化を試みている。その三つの批判とは「適正な包摂は為されるか」、「政治的平等は確保されるか」、そして「望ましい帰結は導かれるか」である。著者は、先行研究を踏まえて論点を整理するとともに、それらの論点に自分自身の言葉で力強く検討を加えている(厳しい紙幅制限にもかかわらず)。その意味において、理想的な政治理論の論文であると感じた。今後、応用問題(たとえば、本稿でも言及されている原子力施設)を解いていくなかで、議論がさらに深まっていくのであろう。次作が楽しみである。(研究室:学会誌)
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2017年01月09日

ルーヴェン通信(No.28)

10都市目として、ベルギー第二の都市アントワープ(アントウェルペン)を訪ねました。初期近代における世界最大の国際貿易港として発展した街です。ルーヴェンスをはじめとするフランドル美術の隆盛も、そうしたアントワープの商業的繁栄と切り離せません(旅の友は、司馬遼太郎『オランダ紀行』Kindle版)。「ルーヴェンスの家」【リンク】も素晴らしかったし、「フランダースの犬」の舞台となったアントワープ聖母大聖堂(→写真上)も素晴らしかったのですが、なんといっても圧巻だったのは、世界遺産にも登録されているプランタン=モレトゥス印刷博物館です【リンク】。活版印刷機の実物を見ることができただけでなく、オランダ語訳聖書(1548年、プランタン版:1566年)や最初のオランダ語文法書(1584年)など、C. Plantan で印刷された書物を見ることもできました。ガイドブック(英語版)は日本に持ち帰り、九大図書館に寄贈する予定です(→写真下)。

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